札沼線は元々 「札」幌と留萌線の石狩「沼」田を結ぶ路線として建設されましたが
1972年に新十津川~石狩沼田が廃止、そして2020年5月に札沼線の非電化区間として残った北海道医療大学~新十津川が廃止されました。
思い出として過去に訪問した札沼線(北海道医療大学~新十津川)について紹介していきたいと思います。
2度挑戦した札沼線 ~1度目の挑戦~
私、筆者ゆうひにとって札沼線は思い出がある路線です。
理由は簡単で2度も乗った路線だからです。
普通、盲腸線は1度しか乗らないのですがこの札沼線は最初乗ったとき台風で
不運にも石狩月形から先が運休となってしまったのです…
1回目:2016年夏
このときは乗り鉄メインで北海道旅行をしました。
この年は北海道新幹線が開業しましたが駅の大量廃止や札沼線の浦臼以北が1日1本に減便したり、留萌線の留萌~増毛が廃止になったりとJR北海道内で大きく変化した年で
早く乗らないと廃止になってしまうという気持ちでJR北海道は優先的に乗りつぶしていました。
札沼線に挑戦した日の行程は
朝早くに札幌を出て1日1本しかない新十津川行に乗り、新十津川に着いたら徒歩で
滝川そして深川で留萌線に乗るという行程を立てていましたがこの2016年の北海道旅行はほとんど天候が雨続きでいや~な感じでした。
当然この日も天気は悪く台風が来るかもしれないと予報されてたほどで
「無事に動いてくれよ」と祈りながら札幌を出ました。
札幌~北海道医療大学は通勤・通学路線で2012年に電化されるほど需要が高くなった区間です。
一方で北海道医療大学から先の区間は非電化で本数も浦臼までは1日5本そして浦臼から先は日本で一番少なかった1日1本しか運用されていませんでした。
この1日1本の列車に間に合わせるように札幌を出なくてはなりません。
時間も石狩当別 7:45発と早い時間なので乗る場合は
札幌近辺に宿泊するのが必須になりますね
石狩当別(現・当別)に到着するとキハ40の1両がポツンと停車していました。
石狩当別駅に停車中の1日1本だけの新十津川行き
台風で運休になるかもしれないと放送があって不安になりましたがとりあえず列車は動き始めました。
乗客は石狩当別駅を出たときはわんさかいましたが
次の北海道医療大学でほとんどが降りていきました。(通学需要があるみたいです。)
残った乗客は見るからに鉄道ファンのお方が多く地元の人はどこだ?ってくらい居なかった印象です。
しばらくしてこんな放送が流れました
「とりあえず石狩月形までは運行します。それより先は状況次第です。」と
なーんか怪しくなってきて不安に駆られながらも列車は石狩月形に到着しました。
しかし!
「当駅から北は規制されたため当駅止まりとさせていただきます」と
試合終了のアナウンスが流れました。
石狩当別駅 列車はここで止まってしまった
乗客は強制的に石狩月形駅で降ろされ2つの選択を要求させられました。
① タクシー呼んでタクシーで新十津川駅まで行く
② 折り返して札幌まで引き返す
私はこの後 留萌線に乗る行程を立てていたので①にすることにした。
しばらくしてタクシーがやってきて見知らぬ人たちと相席になりながらも新十津川に向かいました。
タクシーをぶっ飛ばしていたので本来、列車で新十津川駅に着く時間よりも
先に新十津川駅に到着しました。
本来なら列車が着いたときに子供たちがお出迎えしてくれるのですがさすがに駅には誰もおらず寂しい雰囲気を醸し出していました。
ポニーが飼われていたが2017年に再訪問したときにはいなかった。
新十津川駅舎
ひととおり駅を見たところで(来年、廃止されてなかったらまた挑戦しよう)とリベンジを誓いながら新十津川をあとにしました。
新十津川から滝川までバスが出ているのですが時間があったので4㎞ほど歩いて滝川、そして留萌線の起点駅である深川へ向かいましたがやはり留萌線も留萌より先は運休でそのまま乗ることなく留萌~増毛は廃止となりました。(踏んだり蹴ったりですね…)
2度挑戦した札沼線 ~2度目の挑戦~
時は流れて1年後の2017年夏 幸い札沼線はまだ存続していました。
2017年夏はロードバイクで北海道を周遊した年でした。
自転車で石狩当別まで向かい石狩当別~新十津川の乗車券を購入して札幌方面からくる接続列車より先に到着して余裕をもって座ることができました。
天気は曇りでしたが列車が止まる心配はありませんでした。
石狩当別駅 自転車で来たので接続列車より前に到着し余裕で着席
しばらく走行して石狩月形駅に到着
前回はここで強制終了してしまって気がつきませんでしたが
この駅で行き違いのため23分停車します。
札沼線の北海道医療大学~新十津川で交換設備があるのが当駅のみでこれより先の区間は
1閉塞で1列車しか入れない仕組みとなっています。
石狩月形駅名標
対向列車待ちのため20分以上停車する
石狩月形駅舎
対向列車がやってきた
キハ40のツーショト この2編成が非電化区間を運用している
石狩月形を出た後、秘境駅の豊ヶ岡、浦臼を経てのんびりと走ります。
浦臼を出ると1日1本のみの区間で終点の新十津川まで乗り降りする人はいませんでした。
終点の新十津川に到着しました。
噂通り地元の保育園の子供たちが出迎えてくれました。
ついでにポストカードももらって2回目の駅散策をしました。
新十津川駅にて
新十津川駅名標
子供たちが列車を見送っている
到着から12分後、始発最終列車が発車した。
札沼線の駅巡り
町役場に行って新十津川駅の到達証明書をもらっていよいよロードバイクで50㎞におよぶ駅巡りをしました。
新十津川
札沼線の終点 1972年までは石狩沼田まで線路がありました札沼線の沼は石狩沼田の沼が由来しています。
下徳富
かつて新十津川と当駅の間に中徳富駅があったそうですが2006年に廃止
下徳富駅はちゃんと駅舎があります。
南下徳富
板張り棒線ホームのとても簡易な駅
かつては駅舎があったらしいのですが取り壊されてしまいました。
時刻表掲示板のところに駅ノートがありました。
於札内
国道から若干離れていて砂利道を進んでようやく到着
待合室にかけられた年季のある駅名表が特徴的
鶴沼
駅舎にクモの巣が大量に張っていました笑
道の駅つるぬまから少し離れています
浦臼
当駅までは1日5本運行されています。
かつては交換設備があって当駅で札幌方面と石狩沼田方面で系統分離されていたそうですが今はそんな面影もなく町の中心駅でありますが無人駅です。
札的
石で作られたホームが印象的
晩生内
難読駅名の一つ 「おそきない」 と読みます。
初見じゃ絶対読めない
札比内
晩生内と似たような雰囲気の駅でした。
豊ヶ岡
この駅に訪問するために札沼線の駅巡りをしたと過言でもない北海道の秘境駅の一つ
国道からも離れていて神秘的な雰囲気が漂っていました。
知来乙
木造の待合室がありました。
石狩月形方面からやってきた列車を見ることができました。
月ヶ岡
ログハウスの駅舎と広い駐車場がありますがやはり利用者は10人以下と少ないです。
中小屋
特筆するとこはないが貨物車の待合室で1面1線のホームで本中小屋、石狩金沢も同じような雰囲気の駅です。
本中小屋
なぜ駅名に 本 がついているかというと駅周辺に民家茶屋があり、その茶屋が近いのが本中小屋駅だったので 本 がついたそうです。
石狩金沢
昔はホームが2面あった駅です。
国道側には入口はないです。
さて札沼線の駅巡りをしてきました。
ローカル線感あふれる札沼線は見どころが多くありました。
2020年の5月に廃止になった札沼線(北海道医療大学~新十津川) ですが残った区間ではロイズ駅という新駅が開業したり、高架化工事が行われたりとJR北海道が力を入れているので今後の動向に着目していきたいですね
訪問日
2016/07/29
2017/08/09
コメント