小笠原への旅行は色々とハードルが高かったです。

旅行


長年訪問するのが夢だった小笠原諸島に遂に足を踏み入れることができました。

小笠原は東京都ですが、東京都と離島のダブルパンチである故に、莫大な時間とお金と体力がかかりました。

小笠原への旅行を検討していて小笠原の知識不足が1ミリもない方はこの記事を読んで小笠原という場所がどんな場所なのかを知って学んでください。

結論から言いますと本土と文化が違っていて大変でした。

小笠原旅行で注意しなければいけないこと

1週間休みを取らなければならない

小笠原は日本の中でもトップクラスに訪問するのが難しい場所です。
理由としてはアクセスする手段がフェリーしかないからです。


東京の浜松町の近くにある竹芝桟橋からフェリーが出航するのですが、父島に到着するのは丸1日経った24時間後になります。

なので往復だけで2泊しなければなりません。
そしてフェリーの運航頻度も多くなく、父島に着いた船は3泊 父島に停泊するので小笠原に行くのに6日間のスケジュールを抑えなくてはいけません。


2等寝台 往復48時間のうちほとんどこの中で過ごした

学生ならまだしも社会人にとっては時間を捻出する上で一苦労します。

行く労力に対して小笠原にはとびきり美味しいグルメや楽しいレジャー施設などはなく、ゆるい離島のスローな感じなので、同じ時間とお金があったら北海道をレンタカーで周遊して美味しいものでも食べたほうが有意義な旅行ができるのではないかと考えてしまいます。

そういった損得勘定を捨ててまで小笠原に赴く覚悟が必要なのかなと思います。(少々オーバーな表現ですが)

今、現在 日本のほとんどの場所は飛行機や新幹線ですぐに行って帰ってくることができますが小笠原に至ってはその常識は通用しませんので
1週間ひたすらに自然を見つつゆっくりするという思いで1週間休んでください。

物価が高すぎる

行く手段がフェリーしかないということは食料や日用品の物資もフェリーでしか届けることができません。

なので小笠原は食料品や日用品問わず、いろんな物の物価がめちゃくちゃ高いです。

父島で一番大きいであろう生協のスーパーがあるのですが、そこで2Lのペットボトルの水が安くても260円で販売されていました。
本土なら100円もかからず、80円前後で販売されているイメージなので3倍前後 値段が高騰しています。

スーパーでみる品物すべてが「うわぁ高いなぁ…」と思ってしまうほど本土より高い値段で販売されているので食料品や日用品を購入するときは
自宅から持っていくのが良さそうです。

宿に関してもべらぼうに高く、本土では5,000円~6,000円で泊まれそうな民宿も1万円越えが当たり前のようです。


父島での宿

ハイシーズン料金を設定しているのでさらに金額が上乗せされます。
(しかもハイシーズンというのが5月から11月までと半年くらいと長い)

というわけで小笠原旅行は島の規模の割に往復のフェリー代や宿代で10万はいってしまうほどお金が高くつきます。
しかも現地では現金の支払いがメインですし、銀行もゆうちょのATMくらいしかないので多額の現金を持っていかなくてはいけません。

とにかくお金がいっぱいかかるところと認識しておいてください。

少しでも宿代を抑えたい人は東京都が助成しているしまぽ通貨というものがあります。

1万円のしまぽ通貨を現金7,000円で購入することができます
なので提携している宿でしまぽ通貨を使えば宿代をすこし抑えることが可能になります。

ご当地グルメがない

小笠原と言えばこれ!というご当地なグルメがないです。

水産業や農業が全く行われていないわけではないですが、小笠原で獲れた魚は冷凍して本土におがさわら丸で送られるので地元のスーパーや商店では販売していないです。

農作物はパッションフルーツやパパイヤなどのフルーツが中心になりますが、代表的な料理はないです。

一応、島寿司があるのですが、八丈島が発祥みたいです。


島寿司の天ぷら 寿司を天ぷらにするのは斬新


ハートロックカフェでメカジキバーカーとパッションフルーツを嗜む

グルメ旅で来るようなところではなさそうです。

展望台やビーチへ行くのにかなり歩く

父島や母島は展望台やビーチが多いですが、特に展望台は舗装されていない遊歩道を歩かないとたどり着かない場所が多いです。


その遊歩道の先にビーチがあるパターンが多いので海に泳ぎに行くのに遊歩道を歩いていくところもあります。
(もちろん駐車場を降りてすぐアクセスできる展望台やビーチもあります。)

歩くときはアップダウンの多い遊歩道を1kmくらい歩く場合もあります。
一方通行ならいいのですが、父島・母島の道は迂回路はなく、行ったら行きと同じ道で帰らなければなりません。


小港海岸から4㎞遊歩道を歩いてたどり着いたジョンビーチ
ここまで来るのにめちゃくちゃ大変だった

予想以上に歩く箇所が多いので、多大な体力とスタミナが必要です。

道路のアップダウンが激しい

父島はそんなに大きい島ではなく、島の面積の半分以上は何も手をつけていない自然な状態であるので道路があるところは限られます。
なのでレンタカーやレンタルバイクだとすぐに周遊できてしまうので電動自転車を使って島を周遊することにしました。

実際に自転車で走ってみると父島も母島も予想以上に坂が多くアップダウンが多い島でした。


電動自転車は急な坂があっても、スイスイと坂を登ることができますが、坂ばかり登っていると電池が切れるのも早いです。

坂が多い夜明道路を電池パワーで登ると、電動アシストを使いすぎて坂を登りきる前に電池が切れてしまいました。

電池が切れるとただの自転車
いや…バッテリーを積んでいる分、普通の自転車よりも重いので坂があると押して移動するはめになります。

で父島・母島 標高が低いビーチに行くにしても、一旦坂を登って下るという無駄に登り降りをさせる道路が多くて自転車の周遊には向いていないです。

複数人ならレンタカー、1人、2人なら原付で移動した方が楽ですし、坂のアップダウンを気にしなくて済みます。

天気予報はあてにならない

小笠原の天気はコロコロと変わりやすいです。
雨予報だけど晴れたり、雨がそんなに降らない予報でもザーザー降りになったりして天気予報なんてあてにしない方が良いです。

小笠原と言っても範囲がかなり広くて有人島の父島・母島なんて小笠原諸島全体で見たら点みたいな大きさですからピンポイントで予想するのも難しいと思います。


小笠原滞在中は雨予報ですが、曇りだったり晴れたりすることが多かったです。

雨も激しく振ったりしますが10分待ってると突然止んだりするので雨が降っても悲観的にならないメンタルが大事です。

電波が通じない場所が多い

海では電波が繋がらないのは納得できますが、島内(特に母島)は電波が繋がらない場所が多いです。


母島の都道最南端 ここは電波は通じない
電波が通じないのでドコモバイクシェアで施錠しないでくださいと言われる

電波が繋がらないということは事故が起きても誰にも連絡できないということなので

島内を移動する時やハイキング、泳ぐ時は注意が必要です。

とにかくアナログ

離島あるあるですが小笠原も例外ではなく先進的ではなくアナログです。
支払いは現金がメインでPaypayがちょっと使えるくらいです。
(大量に現金を忍ばせなければならない)

一番面食らったのは、おがさわら丸に乗船する時に乗船引換券を印刷して持って来なくてはいけないことです。

乗船引換券はPDFをメールで貰っているのですが、そのPDFを見せてもダメでした。

なので竹芝桟橋のファミマで乗船引換券を印刷する事態になりました。

父島はコンビニがないので印刷できるとこなさそうなので往復の乗船引換券を印刷するのがベターです。

今の進んだデジタル技術は通用しないと覚悟した方が良いでしょう

小笠原の良いところ

リゾート化されていない

日本の風光明媚なところは大概リゾート化されてしまっていて作られたレジャーを楽しむようになっていますが、小笠原に限ってはアクセスの悪さからか自然遺産の保護活動が活発からか分かりませんがリゾート化されておらず、自然そのものを楽しむことができます。

大きなレジャー施設やホテルはなく、集落を離れれば、海や山の原風景に近いものが楽しめます。


宮之浜 人工物がほとんどなく、自然な状態でのビーチ

小笠原のアクセスを良くしようと空港建設も検討していますが、仮に空港ができて
小笠原が3時間くらいで行けるようになったら、リゾート化が進んでしまいそうな気がします。
だったら船に丸1日揺られてもこの何も無い自然を楽しめる方が良いと個人的には思います。

小笠原は素朴な山と海を楽しめるところなので将来的にもリゾート開発はして欲しくないですね

資料館や水族館の入館料がタダ

物価はべらぼうに高い小笠原ですが、博物館や水族館の施設は無料で入館できます。

本土なら入館料取られそうな場所でもタダなので気軽に行くことができます。

特に小笠原ビジターセンターという実質、小笠原の郷土資料館があるのですが、動物の剥製や船の模型、昔の写真など入館料がかかっても良いくらいに展示が充実していました。

滞在時間を持て余したときに立ち寄るにはベストな場所です。

何も無いからゆっくりできる

何も無いからこそ 何かしなくては! という焦燥感もないですし、滞在時間も十分にありますのでバカンスを楽しむのにはうってつけだと思いました。

思い返してみると滞在中 「急いで何か」をするというシチュエーションはあまりなかったですね


小笠原は滅多に行けない場所だから準備は色々、必要と感じました。
せめて飛行機は無理でもフェリーで片道20時間くらいで行けたらまた訪問したいかもしれません。

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